とばっちり
昨日の朝、テルアビブの南にあるホロン市の健康組合の小さな診療所で、78歳の老人が女性看護師にガソリンを撒いて火をつけて焼き殺す、という非常にセンセーショナルな事件がありました。
病院で暴力って珍しいことではないし、ナイフを持って暴れたというようなことはこれまでもありましたが、さすがに火をつけて焼き殺すとなるとね。
老人はかねてよりこの看護師の態度が気に入らなかったらしく、朝から殺す気マンマンでガソリンを入れたペットボトルとチャッカマンを手にして診療所を訪れたそうだ。
警備員がいない小さな診療所だったそうですが、ペットボトルに入れたガソリンとなると、たとえどんな警備員がいても事前に差し押さえることは不可能だったでしょう。
という事件を受けて、今朝は全国の病院や診療所が時短ストライキと、追悼デモ集会。


(画像はYNetより引用)
全く関係のない大半の人がトバッチリ。
今日の朝から予約していた人はすっ飛ばされるわけですからね。
病院で、患者による暴力が多いっていうのは分かる気はするんです。
ごく普通に眼科や耳鼻科などを予約しようにも何週間も先だったり、処方箋薬局で薬を買おうにも何十人待ちで1時間近く待たされる。総合病院に送られても大混雑で1日近く何もしてもらえずに廊下に放置される、挙句の果てには「混んでいるから、急患以外は来るな」なんていうお達しが保健省から出ることもある。
コンピューター管理されたシステムは物凄く進んでいるのに、現場は半世紀前の東欧貧国を髣髴させるレベル。人手不足っていえばそこまでかもしれないけれど、現場のお役所仕事気質とその場しのぎのいい加減な気質を変えていかなければ、システムと実際の格差はますます広がっていく。
それがイスラエルの医療界、発狂したくなる人がいてもおかしくありません。
でももうひとつ。
イスラエル人は、激昂すると手をつけられない人が凄く多い。
韓国人がそういう性質だそうですが、イスラエル人も全く同じです。
「日本だって怒鳴る人はいるよ?」 ・・・あのね、単に大声で怒鳴るのとは違うの。
激昂モードに入った人は、目つきがおかしくなるんです。
だから、「あ、危険領域に入った」って分かるんですよ。イスラエル人はどんなに温厚でも、その性質を持ち合わせている可能性が非常に高いのです。本っっ当に凄いですよ。
抑圧されつづけた民族性が影響するのか分かりませんが。だから、精神安定の薬や薬物に抵抗がない人が多いんでしょうね。薬で収まるなら抑えようって。
イスラエル 日本人 キブツ